2009年9月11日金曜日

老舗ろうそく専門店

上品おしゃれ街、サンジェルマンデプレを歩いていると敷居が高そうなロウソクのお店を発見。
外から覗くと一つ一つの香水ロウソクが丁寧にアンティークのドーム型のガラスケースに入り、
クジャクの剥製が飾られている。それはもう、300年変わらずに塵ひとつ積もらない使われていない古い屋敷の伯爵の書斎のような不思議な空間。
入れない、普通の私だったら。でも、隣にいた友人も、これは二人だから入れると思わない?
と言ってくれ、意を決して重厚の金色の太い取っ手のあるガラス扉を押しました。

何を見てもどうしたらいいか分からない。。
お店の人に触ってもいいですか?と聞き、一つ一つのケースに入っていない香水ロウソクを
嗅いでいく。いいーー香り。上品だねー、高級な香りー、あっこういう匂いがするお金持ちの
おじさんっているよねーなんて、語彙が少ないのが悲しいくらい。
はっきり分かった。私達のレベルじゃない。絶対的に。
きっとプライドが高い男性だったら、かなり打撃を受けてしょんぼりするかもしれない。
女子である自分たちが少しだけ報いがある気がした。
そうなっては、もう楽しむしかない。
ふと地下からお客さんがロウソクを抱えて上がって来た。
あれ?地下も行けるんだ。
古い石でできた階段の突き当たりにはこれまた石で出来た看板がかけてある。
「Fontaine Jardin」噴水の庭。
降りてみる。
地下に広がる世界はまた別世界。ファンタジーの世界。
土が敷かれ、その上にはウサギや亀やキノコやチーズ、花々が並べられ、それらすべてが
ロウソクだった。とても可愛らしい、5歳の女の子の夢のお庭のよう。

大人になった私達にはうれしいような値段設定でもありました。
下は2ユーロからあります。球根のロウソクがかわいらしいけど、ここから摘み取って
私の家に持って帰ったところで、一生そのロウソクに火をつけられない私は、
そのファンタジーを持って帰ってはいけない気がした。
絵本の中を歩いたような空間。これもパリの楽しさなのだと思う。
Cire Trudon
78rue de Seine 75006 Paris

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